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文部科学省「#教師のバトン」プロジェクトを始めます!

私たちは、文部科学省内の若手職員、教員経験者、広報担当職員などを中心に結成された「#教師のバトン」プロジェクト担当です。



このたび、文部科学省では「#教師のバトン」プロジェクトを立ち上げ、公式noteを始めることになりました。



キャッチコピーは「未来へつなぐ、教師のバトン」

公式noteを始めるにあたって、私たちが、なぜ「#教師のバトン」プロジェクトを立ち上げたのか、どのような課題意識を持ち、どのような未来を目指しているのか、公式noteでお伝えしたいことは何か、をお話しします。
 
私たちの思いが皆さまに少しでも伝われば幸いです。

どうして文部科学省が「教師」のnoteを?


まず、文部科学省が「#教師のバトン」というプロジェクトを立ち上げた背景から始めましょう。

教師という仕事は、全ての子供たちの可能性を引き出す創造的で魅力的なものです。
その一方で、教師を取り巻く環境は厳しい状況です。学校では働き方改革が進んでいますが、教師の超時間勤務の実態や、いわゆる教師不足の発生、公立学校教員採用選考試験の採用倍率の低下といった課題があり、危機感を持っています。

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※団塊世代の教師の大量退職の影響もあり、近年、教師の採用数は右肩上がりが続いています。

文部科学省では、このような課題をしっかり受け止め、より一層の働き方改革の推進や処遇の在り方の検討を進めるために、去る3月12日に中央教育審議会(※)に「『令和の日本型学校教育 』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について」を諮問し、まさに議論をスタートさせたところです。

(※)中央教育審議会とは
文部科学省に設置されている文部科学大臣の諮問機関です。
文部科学大臣の諮問に応じて、有識者により審議が行われ、文部科学大臣への意見が「答申」として提出されます。

こうした取組に加えて、教職を目指す学生や社会人の方に、現職の教師が前向きに取り組んでいる姿を知ってもらうことが重要だと考えています。

では、なぜそう考えたのかをご説明します。



切実な学生の声



私たちは、プロジェクトを検討する中で、多くの教職を目指す現役学生や、教職を断念した学生・卒業生と意見交換をしてきました。

「教師の魅力・やりがいはわかっているけれど、報道されているような長時間勤務に耐えられるか不安」
「実習先の学校で見た教師たちが保護者対応や事務作業など、教える以外の業務対応で忙殺されていて 教師になれるか自信をなくした」

彼ら、彼女らからこうした切実な声が寄せられました。

学生の生の声を聞き、私たちは考えました。一部の報道や、実習先など一部の学校の印象で教職を諦めるのはあまりにももったいないし、現職の教師が行っている、全国の学校現場の日常の創意工夫や広がる改革の波について、教職を目指す学生や社会人の方々に対して十分に発信できていないのではないかと。

そこで、現場で日々奮闘する現職の教師などから、学校で既に進みつつある働き方改革やICTなどを活用した新しい教育実践例、部活や探究学習などでの外部人材の活用事例など、学校にまつわる日常のエピソードなどを、オープンで拡散性のあるSNSで紹介やシェアしていき、学生たちに届けてはどうかと考えました。そして、教師は子供たちの人生を変えるくらいに大切な価値ある職業であること、文部科学省も現状の課題をふまえ時代に対応した制度改革を急速に進めていることを改めて社会に共有したいと考えました。



こうして「#教師のバトン」プロジェクト の構想が固まってきました。

「#教師のバトン」プロジェクトとは
 

学校現場では、既にたくさんの改革が実践されており、また日々教師のみなさんは子供たちに向き合いながら、効果的な教育活動に向けた取組を進めていらっしゃいます。

働き方改革や業務改善の取組事例、失敗から学んだこと、教師をやっていてよかったと思う瞬間…。そんな学校現場の日常の様子や不安に思っている事柄を、皆様の個人や学校のnoteやTwitterといったSNSで「#教師のバトン」をつけて自由にシェアしていただくことを通じ、全国の教師や教師を目指す方に届ける試みが、この「#教師のバトン」プロジェクトです。

また、教師だけでなく、保護者や地域の皆さまからも、例えば、「娘の担任のここが素敵」、「地域と学校をつなぐ自慢の教師たち」など、教師へのエールのシャワーをたくさん浴びせていただき、社会全体で教師を応援するという雰囲気をつくることができれば、こんなにうれしいことはありません。
皆さまからの投稿をお待ちしています!

「教師のバトン」というプロジェクト名に込めた思い



地域の教師の取組を遠く離れた教師に、ベテラン教師から若い教師に、現職の教師から教師を目指す学生や社会人に、学校の未来に向けてバトンをつなぐ、という意味が込められています。


そして、このバトンを教師だけでなく、社会の多くの方々につなぐことで、教師を社会全体で応援する雰囲気を醸成したいという思いも込められています。
プロジェクトロゴは、皆さまの色とりどりのバトンが重なり、シェアを意味するハッシュタグ(#)をかたどることで、バトン=メッセージを伝えたい想いを表現しました。

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noteでお伝えしたいこと。

公式noteでは、#教師のバトン のついた皆様の投稿や、文部科学省の特設フォーム に寄せられた皆さまの投稿の中から、事務局がピックアップした投稿をまとめてご紹介します。そのほか、教師を目指す学生や社会人の方に、教職にまつわるちょっと複雑な制度や、改革に向けた最新の動きをわかりやすく解説する記事なども予定しています。

 

この公式noteは教育に熱い思いをお持ちの皆さまと共に作り上げるページにしていきたいというのが私たちの願いです。つまり、文部科学省はあくまでも黒子に徹し、主役は皆さまお一人お一人なのです。このnoteを通じて、全国の学校現場の取組や、教師の皆さんがどのような思いをもって日々の教育活動に携わっているのかを社会に広く知っていただき、また、教職を目指す方にとっては教職を目指すに当たっての準備に役立てていただきたいと思っています。

皆さんのバトン、心からお待ちしております!!

「#教師のバトン」プロジェクト 公式Twitter
https://twitter.com/teachers_baton

「#教師のバトン」プロジェクト 文部科学省ホームページ
https://www.mext.go.jp/mext_01301.html

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